色ボケ熟年

 ビデオチャットでときどきあるパターンで、ろくに挨拶もしないうちから「チンポ見せて」とか「触りあいしたいなぁ」と欲望むき出しにしてくる人がいます。「いや、僕性欲がないんで、そういうことはしないんです。ごめんなさい」と断りを入れても、しつこくせがんでくる。
 そういう人は50代後半から60代の人がほとんどです。若い人はかえって礼儀をわきまえていて、というかコミュニケーションの仕方が洗練されていて、お互いに好みのタイプかどうか、見せ合いをしたいのかどうかなどをきちんと話をしてから、条件が合わなければ「それじゃあね」とキレイに去っていくことが多いんです。
 それができない人が年配者に多いのは何ででしょうね。そもそもチャットというツールでのコミュニケーション方法が分かってないのか、それともいわゆる「遅咲きの狂い咲き」の人が多いのか。それなりに年齢を重ねているいい大人の言動とは思えないその「狂い咲き」ぶりには、老醜という言葉がピッタリ。自分に性欲が無いのでよけいに気持ち悪く思えるのかも知れません。本音は「すっこんでろ、このクソ爺!」と言いたい嫌悪感をなんとか我慢して丁寧にお引取り願うのにいつも一苦労します。
 私が60代まで生きたとしても、こんな熟年にはなりたくないなぁと思うのでした。性欲があってもなくても、人との触れ合いはもっと繊細にしていきたいです。