『カラー・パープル』(昭和な話)
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監督: スティーブン・スピルバーグ
1985年 アメリカ
20世紀初めのアメリカで、奴隷のような生活を強いられた薄幸の黒人女性が、1人の人間として目ざめていく姿を描いた作品。スティーヴン・スピルハーグが初めてシリアスな題材を扱ったことで話題を呼び、確かアカデミー賞にもノミネートされたような気が。
主人公の女性(ウーピー・ゴールドバーク)が、「黒人であること」と「女性であること」の二つの差別を受けながら、憧れの黒人女性歌手との交流によって「自立」の意識に目覚めていきます。
…って書くと、単なる「ダブル×ダブルスタンダード」を生き抜く女性の自立と友情の「感動作」なわけですが。
実はこの映画、同名のベストセラー小説を基にしています。
映画公開当時は「あのスピルバーグが!」ということで話題になったので、日本公開時に紀伊国屋だったか丸善だったかでも原作本(洋書のペーパーバック)を売っていて、僕は映画を見る前に原作を先に読んじゃったんです。
そしたら!
主人公女性と女性シンガーの関係は単なる「友情」じゃなくて、セックス(オーラル)までしてるんですよね。
で、ドキドキしながら映画を見に行ったら、そんな話はスッポリと抜け落ちていて、「美しい女性の連帯」(ヘテロでフェミニズムな人が好きそうな話やねw)に切り詰められてて、ガッカリしました。
1980年代のことですから、ハリウッド映画が時代的に同性愛(しかもセックスシーンあり)を正面から扱うことは流石のスピルバーグでも無理だったということでしょうか。
この映画と同様に、原作小説はレズビアニズムを扱った作品なのに、映画ではやっぱり「女性の美しい友情」に”貶められてる”映画に『フライド・グリーン・トマト』があります。
こちらも原作はペーパーバックで安価で買えると思いますので、関心のある方はぜひご一読を。
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Fried Green Tomatoes at the Whistlestop Cafe
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