着けたろう侍と再会

 今日は珍しく9時前には目覚めたので、ここぞとばかりに銀行での支払いなど溜まった雑務をこなし、その余勢をかってHIVとSTD(性行為感染症)の血液検査に行って来ました。先日のヤフーのニュースのことがあって調べてたら*1、たまたま福島区保健センターでの検査実施日が毎月第2・第4水曜日だったので、ちょうどいいタイミングだったんです。ここ数年の私の性行動の内容からするとHIV感染の確率はほとんど無いと思って良いのですが、キスや生フェラはしているので梅毒については感染のリスクがあります。で、福島区保健センターではHIVと同時にクラミジアと梅毒の検査も無料でしてくれるということなので行ってみる気になったわけです。

 しかしですねえ、福島区の保健センター、気配り無さ過ぎ。

 まず建物の中に入ると、どこにも抗体検査の案内とかが出てないんです。検査の受付がどこなのか職員に聞かないと分からない。私はいいけどさぁ〜、検査を受けることそのものが怖い人だっているわけでしょ。そんな人にとって「抗体検査はどこですか?」って聞かなきゃならないプレッシャーがどれほど大きいか。でも仕方ないからカウンターのところで職員さんに「あの〜、HIVの抗体検査は・・・?」と尋ねると、「あ、二階に上がって下さい〜」と軽く言われました。
 んで二階に上がると、長い廊下の両側に並んだ部屋のひとつの入り口に素っ気なく「血液検査」と書いた板が立てかけてありました。部屋の入り口は開け放しになっていて、中を覗くと衝立があって、その衝立の向こうに先客(とは言わないか?「先被検者」?)の姿が半身だけ見えています。しかも先客と担当医師との会話が丸聞こえ…ヲイヲイ、これじゃプライバシーも何も無いじゃんか(-_-#)
 部屋の外、廊下の椅子に座っていれば聞くともなしに聞こえてしまう会話の内容からすると、先客さんはウィンドウピリオド*2のことを知らなかったらしく、「じゃあ3ヶ月以上たってからもう一度来て下さいね」と帰されました。それはいいんだけど、検査室の入り口は一箇所しかなく、したがって廊下で待っている私と部屋から出てきた先客はバッチリ顔を合わせてしまうわけですよね。私はいいけどさぁ〜。これまたプライバシーへの配慮がカケラも無し。
 それで私の番になって、検査そのものはアッサリと終わりました。ヤヤコシい問診があるわけでもなく、簡単な問診表に氏名と性別と検査日を記入させれられるだけ。氏名はもちろん匿名可です。岡山の保健所で検査を受けたときにはもうちょっと突っ込んだ問診があったんだですけど、検査の結果が出ていない段階ではこの程度のアッサリとした内容のほうが煩わしくなくていいかも知れません。
 さて、採血をしたその後がまたいけません。注射針を刺した跡は当然出血しているので絆創膏を貼ってもらうのですが、「このまま5分ほど押さえておいてくださいね、ここに座って」と廊下の椅子に座らされました。私はいいけどさぁ〜(しつこい?)、こうして座ってたら次に来る被検者と顔を合わせることになるでしょうが。まったく。

 というわけでプライバシーに関してはダメダメな福島区保健センターでした。真剣に悩んで検査を受けに行く人は、他の区に行くことをお勧めします。他の区の体制が福島区よりマシかどうかは知りませんけど(請うレポート)。


 検査帰りに、大阪市の作成した色々なパンフレットを4種類もいただきました。どれもHIVやその他のSTDの基礎知識を書いたものです。でもなんで同じような内容のものを4種類ももらわにゃならんのか理解不能。予算消化のために毎年のように新しく作っているのか? どこかの外郭団体かなんかがこのパンフレット作成で旨い汁を吸っているのか? はて。
 そのパンフレットの中に、例の「コンドーム着けたろう侍」が表紙になっているものがありました。おお、思わぬところで再会*3!と一瞬感激しましたが、よく考えたら大阪市の保健所ですもんね。当然と言えば当然。ただこのパンフレットでの着けたろう侍は単なるイメージキャラクター止まりで、すごろくも採録してありませんでした。なんや、せっかくパンフレット(全8頁)にするんなら、その紙面を利用して着けたろう侍に大立ち回りをやらせるとか、ポスターのすごろくでは紙面の都合で割愛されていた(としか合理的な理由が思いつかない)「検査結果が陽性だったら」付きバージョンを載せるとかして欲しかったですねえ。残念。

 検査結果は1週間後に出ます。

*1:全国(一部)の保健所等の検査体制についてはここをチェック:HIV検査・相談マップ⇒ http://www.hivkensa.com/index.html

*2:HIVに感染してから体内にHIV抗体ができるまでの間の6〜8週間のタイムラグのこと。一般に行われているHIVの検査は抗体検査のため、このウィンドウピリオドの間に抗体検査を受けると、もしHIVに感染していても抗体が検出されない=陰性という結果になってしまう恐れがあります。だからHIVの感染不安があって検査を受ける場合は、感染のリスクのある行為のあと3ヶ月以上の間をおいてからにしましょう。

*3:近所の公園の掲示板からあのポスターが消えてもうしばらく経ちます。