スウィングガールズ 観て来ました

 結論から言いますと、私この映画に1800円払うのはもったいないと思いました。500円ならいいかなあ。せっかくの素材(女子高校生とジャズバンドという取り合わせ)なのに生かしきれていないのが残念です。脚本にリアリティが無い。というか、リアリティの無いものをいかにリアルに感じさせるかというのが映画のツボだと思うのですが、それに失敗している場面がかなり沢山ありました(少なくとも私にはリアルに感じられなくて白けたのです)。そんなに急に上手くなるわけないだろ! とか、そんな都合の良い話があるか! とか、いくら中古の楽器でもちゃんと磨けよ! とか、練習してる曲は「A列車で行こう」なのになんで音楽祭では違う曲なんだ! とかさんざん突っ込みまくった私でありました。

 良かったのは、恋愛を軸とせずに物語が成立しているところでしょうか。セイシュンものにお決まりの安易な恋が出てこないので(一瞬、そんなそぶりはありますが)その点は安心して見ることができました。竹中直人があまり鼻に付かなかったのも良かった。
 あと、白石美帆が端役なのに目立ってたのが印象に残りました。そう言えば彼女は「白い船」でも主人公の友人の小学校教師役で、チョイ役なのに存在感があったなー。

 というわけで私の評価は5段階中の2。評価のほとんどすべては素材(高校生達)の良さです。


 ちなみに私が映画に要求する完成度はかなり高く、しかも一部でもイヤなところがあると良いところまでもが霞んでしまうというかなりネガティブな映画眼をしています。だから私が心の底から「見て良かった」と思える映画というのはホントに滅多にないので、これから観にいこうかどうしようか考え中の方はあまり参考にしないで下さいね。
 どうせ私は「もののけ姫」も「千と千尋」も何がそんなにイイのかサッパリ分からない人。さっき「スウィングガールズ」をキーワードに他の人の日記を読んでみたら概して評判が良いようで、なんで私と世間の映画評ってそんなに隔たりがあるのかは自分でも分かりません。
 私だって映画を見て素直に楽しみたいです。感動して涙を流したり喜んでニタニタしたりしてみたい。でも、多くの映画はいつも私のそういう期待を裏切るんです・・・。

案外私と共通意見の人もいました。
・めんどくさがり屋の私と違ってきちんと分析・評価している懶惰亭さんの日記⇒ http://d.hatena.ne.jp/randa-tei/20040913
・私の言いたかったことを的確に書いていらっしゃるid:tragedyさんの日記⇒ http://d.hatena.ne.jp/tragedy/20040914#p2

 映画の中身とは全然関係ないけど、映画を見終わってロビーに出たら柱に矢口史靖監督の写真入りポスターが貼ってありまして、その顔が私にそっくりに見えたのでビックリしました。たぶん実物はそんなに似てないと思うんです。陰影のつきかたとか角度の関係でしょう。それでも、私は芸能人や有名人で誰かに似ていると言われたことがないので、ちょっとドキドキというか気恥ずかしかったです。矢口監督もゲイなのしら?(←偏見)

 明日は「ヴァン・ヘルシング」です。今日の帰りにチケット買って来ちゃいました。