ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

 出演:ゲイリー・オールドマンティム・ロスリチャード・ドレイファス
 監督・脚本:トム・ストッパード
 1990年 イギリス 1990年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞


 シェイクスピアの「ハムレット」を、もとの劇中では端役でしかなく、しかも最後は処刑される定めのギルデンスターンとローゼンクランツの視点から紐解いていくという、「ハムレット」のパロディというよりは「裏ハムレット」というべき作品。というわけで「ハムレット」を読んでおいたほうが絶対に楽しめます。
 ストーリーは「ハムレット」の通りに進んでいくわけですが、その合間に盛り込まれるローゼンクランツとギルデンスターンの掛け合い(原作にはない)が漫才のように軽妙で、と同時に色々な比喩や寓話や謎解きの要素が散りばめられていています。私にとっては難解な映画なのですが、それなのに(だからこそ?)印象に残るシーンがとても多く、私が今までに見た映画の中でもベスト1に挙げます。
 特に、他の作品ではイッちゃってる役が多いゲイリー・オールドマンが天然ボケのキャラを演じているのがとても珍しく、また見事にハマってて可愛いんですよー。