安来のおじ「OZILOGY」

 出雲弁を駆使して歌う山陰ローカルのアーティスト、安来のおじの二枚目のアルバムです。2004年夏に発売になったものを今回の帰省を機にようやく購入できました。
 本人は「シンガーソング百円ライター」なんて自称してますが、私は、安来のおじには「吟遊詩人」というのがぴったりくるんじゃないかと思います。今回のアルバムには特にその色が濃く出ているような気がします。
 コミックソングからマジなバラードまで取り混ぜた作品ながら、おちゃらけた曲も、あるいは歌詞だけ読むと私みたいなへそ曲がりな人間にはストレートすぎて恥ずかしくなっちゃうような「人生の応援歌」にしても、おじの伸びのある歌声と安来弁(広義では出雲弁)のなまりがあいまってスッと心に入ってきます。特に帰りの電車の中では「今を生きる」あたりがちょうど私の今の心境にハマりすぎてました。

 ファンレター出したくなっちゃった。
 電車の中でつらつら考えたのですが、私が出雲に懐かしさを覚えるのはその風景とかそこに住んでいる親族でもなく、この安来のおじの声(出雲弁)なんですよね。これこそがわがふるさとという気がします。おじが出演しているFM山陰の番組「おがっちのレトロ本舗」が大阪では聞くことができないことだけが、私をホームシックにさせるんです。

 このCDは山陰限定販売で、「はまぞう」でも出てこないということはアマゾンで扱ってないってことですよね。残念。