マルの幸せの記憶

 マルは岡山時代に飼い始めた猫です。当事やはり岡山のしかもかなり近所に住んでいたmaki-ryuの家でもマルより一ヶ月くらい年上の「コト」という猫がいたので、ときどきmaki-ryuの家にマルを連れて行って一緒に遊ばせてやっていました。二匹はまだ子猫だったのでとても仲良く遊んでいて、家の外に出ては近所の路地などで追っかけっこをしたりしていました。私がそろそろ家に帰ろうと思って、外で遊んでいる二匹に声をかけると、「なぁに?」という感じで二匹が振り返って私の方を見たその表情が今でも記憶に鮮明に残っています。
 いまはマルは完全に家猫で、しかもうちのアパートの窓はなぜだか全部スリガラスなので、マルは窓辺に座っても外の景色を見ることすらできません。それがなんだか可哀そうで、岡山や出雲でいつも自由に外出して遊びまわっていた頃のことを考えるととても申し訳なく思います。
 また自由に外出できる環境で飼ってやりたいな。それか、遊び相手になる猫をもう一匹飼ってあげたい。でも、子猫を世話するのは今の私には手が余るのでそれもできません。大阪に引っ越してきてからのマルは今まで以上に私にベッタリ甘えるようになって、それもこれも外出できないストレスが溜まっているからなのかなと思ったりします。ごめんね、マル。