「バッド・エデュケーション」

 菓子パン兄貴に誘われて、テアトル梅田のメンズデー(男性1,000円)ということで21時からの最終回を見に行って来ました。
 感想は…「ああ、アルモドバルだなぁ」の一言に尽きますね。
 ウツ病持ちが見るにはちょっとヘヴィな人物設定とストーリー。人の業の深さというかダークサイドをこれでもか!とばかりに見せつけられる感じで正直ちょっとシンドかったです。随所に入る男裸とかホモエロシーンが無かったら私は耐えられなかったかも知れません。ただ、お話の展開のさせ方は今までの(私が見た)アルモドバルにないくらい歯切れ良くて、ちょっとミステリー/サスペンス仕立てになっていることもあって最後まで飽きずに引き込まれて観てしまったのは確かです。これでガエル・ガルシア・ベルナルが私のタイプだったらもっと評価アップしていたでしょうねえ。残念。

 そんな訳で見終わった時の私の感情はいまひとつポジティブではなかったので、気分転換に堂山に一杯ひっかけに行って(ノンアルコールで)、連休モードで浮かれてるほかのお客さん(ものすごく酔っ払って賑やかな人たちがいました)のエネルギーを少しおすそ分けしてもらってから帰宅しました。


 作品そのものから離れた感想としては、ラテン系の役者さん(男優)って、昔からゲイというか「男とセックスする男」の役を平気でやってません? たとえば若いときのアントニオ・バンデラスとか;そういえば「セクシリア」もアルモドバルでしたっけ。しかも結構マジエロシーン付きで。ハリウッドの俳優がなかなか乗り越えられない壁をスルっと通り抜けちゃう感じ。あれってお国柄というかラテン気質と何か関係があるのでしょうか。
 それと根っこは同じなんでしょうが、特に今回のベルナルが演じたキャラクター(の中のアンヘル=ファン)のように、ラテン系の映画の中にはゲイ・アイデンティティが希薄なのに男とセックスしちゃう男がよく出てくる気がします。
 あ、でも、私の見たスペイン/ラテン系映画(で、ホモエロシーンがあるもの)の大半はアルモドバル作品だから、ちょっとサンプルが偏ってるかも知れません。

 ちなみにこの映画の公式サイトはこちら