珈琲舎・書肆アラビク(Luftアラビク)

 上記の豆本展の会場「アラビク」さんは、僕がいつもお世話になっているブックカフェ&ギャラリーです。
 「ブックカフェ」と言うからには、もちろん本も販売しているお店で、置いてある本は基本的に絶版になった希少本や著者のサイン入り本、新刊書はミステリーや美術系(耽美ものあり)を中心に、「本好き」な人が好みそうな本が色々と。
 マスターはもちろん、常連のお客さんには無類の本好きという方が多いです。


 コーヒーにはマスターのこだわりが凝縮しています。オーダーを受けてから豆を挽き、一杯ずつ丁寧にハンドドリップ。また、水出しコーヒーも美味しいです。水出し専用の機器(名前は何て言うんでしょうか??)を使い、挽いたコーヒー豆に何時間も(8時間くらい?)かけて水を垂らし、コーヒーを抽出します。程よい苦味とコクとキレのある、濃厚かつ爽やかな味わいはクセになりますよ^^


 また、マスター自身がお酒好きなので、シングルモルトのウィスキーが常に数種類置いてあります。それから箕面ビール(地ビール)もあり、これがまた美味しいんだな^^
 表には出してありませんが、お店の冷凍庫には「ボンベイ・サファイア」のボトルがキンキンに冷やしてあり、僕はよくそれをロックで頂きます。酒飲みにはまさに「至福の時」です(笑)


 お店の奥はギャラリースペースになっています。
 壁には金子國義の絵(油絵・版画)、ガラスケースには妖しくも可愛い球体関節人形たち。本棚の近くにはcoppers早川によるオブジェ。そのほか置いてある作品・作家さんについてはHPをご覧下さい。個展・企画展も随時開催。


 ところで、「アラビク」さんのある町「大阪市北区中崎町(なかざきちょう)」は、多分地元大阪の人じゃないと分からないと思うので少し説明します。

 中崎町は、大阪一の繁華街・梅田から徒歩10分もかからない場所にあるというのに、そこはまるで昭和時代にタイムスリップしたような、昔ながらの町屋が立ち並ぶ住宅街です。と言うのもその一帯は、第二次世界大戦時の大阪大空襲を免れた町だからです。
 築80年とも100年とも言われる木造の家屋がいまだに残り、細い路地沿いにはそんな古い民家を改装した小さなカフェやギャラリー、美容室、食べ物屋さん(ベトナム料理、韓国料理、ネパール料理などなど)がポツポツと点在しています。家賃が安いということもあり、お店のオーナーは比較的若い人が多く、そこを訪れるお客さんもアンテナが敏感な若い人が多いようです。
 それとは別に、大阪の下町ならではの老舗もあります。激安中華屋さん(たとえば天津丼が400円!)や、大阪名物お好み焼き屋さん。梅田で食べるよりずっと安いし、普通に美味しいんですよ。

 また、堂山町(大阪・キタでゲイバーが沢山ある繁華街)に近いという土地柄もあって、(特に若い)ゲイのお客さんもよく立ち寄る町なので、お店もその辺は心得ているところが多く、オーナーさんやスタッフの方と気軽にお喋りできるのも魅力のひとつですね。


 「アラビク」さんもそんなお店の一つ。
 マスターは30代で背の高いイケメン(と言うことにしておきますw)でノンケさんなのですが、ブックカフェ&ギャラリーという商売柄もあって、四谷シモンさんとも交流があったりするので、店内でゲイゲイしい話をしても全く問題無し。僕の友達のゲイやビアンの人もよく通っています。もちろんノンケのお客さん(男女問わず)の方が多いのですが、やはり不思議とゲイフレンドリーな人が多く、遠慮なく何でも話をして盛り上がれるのが嬉しいですね。「アラビク」さんに行くようになって、僕は大切なお友達が沢山できました(^_^)

 美味しいコーヒーと美味しいお酒、美味しいスウィーツ(これもマスターの手作り)を頂きながら、気の置けない友達と一緒に過ごす時間は僕にとって貴重な癒しのときなのです。


 いわゆる普通の「大阪ガイド本」にはなかなか載っていない「中崎町」。
 大阪にお越しの際は、ぜひ一度お立ち寄り下さい(^_-)